AIの活用が進む現代において、OpenAIが提供する「ChatGPT Projects」と「Custom GPTs」は、業務効率化やAI活用の可能性を大きく広げるツールとして注目されています。両者には似た部分もありますが、実は目的や使い方が全く異なります。
本記事では、両者の違いを分かりやすく解説し、それぞれがどのような場面で役立つかを具体的に紹介します。
ChatGPT Projectsとは?
ChatGPT Projects は、主に タスクの整理と管理 を目的としたツールです。
この機能を使えば、チャット、ファイル、カスタム指示をプロジェクト単位でまとめることができ、業務の効率化や整理整頓に大いに役立ちます。
ChatGPT Projectsの主な特徴
整理されたワークスペース
関連するチャットやファイル、カスタム指示を一つの「プロジェクト」にまとめて管理できます。
同じGPT-4モデルを利用
プロジェクト内のすべてのチャットは、GPT-4モデルを基盤としています。モデル自体を変更することはできませんが、Web検索、画像生成、データ分析といった高度な機能を利用可能です。
ガードレールとしてのカスタム指示
高度なプロンプトではなく、プロジェクト全体のコンテキストを統一するためのカスタム指示を設定できます。
ChatGPT Projectsの使い方
①新規のプロジェクトの立ち上げ

プロジェクト欄の+ボタンをクリックするとプロジェクトが立ち上がります。
②プロジェクト名を指定

任意のプロジェクトを作成して管理することが可能です。
③カスタマイズ

プロジェクト毎にファイルやカスタム指示を指定することが可能です。
ChatGPT Projectsの活用事例
整理整頓用のフォルダとして活用
散らばったチャットやファイルをプロジェクト単位でグループ化し、必要な情報をすぐに参照可能にします。
継続的な作業用ツールとして利用
たとえば、特定のマーケティングキャンペーンのデータや過去の成果物をプロジェクトにまとめ、継続的なタスクに応用します。
レポートや研究資料の作成支援
プロジェクトにテーマ関連の文献やデータセットをアップロードし、AIに要約や分析を依頼。高度なデータ分析機能を活用して、複雑な統計データをビジュアル化したり、レポートの下書きを作成できます。
- ChatGPT Projects:
長期間にわたる研究プロジェクトを整理し、資料や中間報告を一か所にまとめて管理します。
コードベースのメンテナンスと開発支援
AIを活用して、コードのリファクタリングや新機能の提案を行います。特に大型プロジェクトでは、コードのコンテキストを維持しながら効率的に開発を進めることができます。
- ChatGPT Projects:
各プロジェクトに関連するコードファイルや技術ドキュメントをアップロードし、特定のコードベースに基づいたアドバイスを受けられる環境を構築。
ビジネス提案書やプランニング支援
新規事業の提案書や市場分析を作成する際、AIを活用してデータ収集、分析、文書化を行います。
- ChatGPT Projects:
各提案書に関連するデータや参考資料をまとめ、プロジェクトごとに作成過程を整理。
教材やトレーニングプランの作成
教育機関や企業向けに、特定のテーマに基づいた教材やトレーニングプログラムを作成します。
- ChatGPT Projects:
各コースやトピックごとにプロジェクトを作成し、関連資料や指示を一元管理。
クリエイティブなプロジェクトの支援
ストーリー制作、デザイン案、マーケティング用キャッチコピーなどのクリエイティブなタスクをサポートします。
- ChatGPT Projects:
各プロジェクトに関連するビジュアルファイルやコピー案をまとめ、効率よくアイデアを生成。
HR部門での採用プロセスの支援
人材採用や候補者評価を効率化します。
- ChatGPT Projects:
候補者ごとにプロジェクトを作成し、履歴書や面接ノートを整理して管理。
カスタマーサポートの効率化
製品やサービスのサポート問い合わせをAIで処理。
- ChatGPT Projects:
各製品やサービスごとにプロジェクトを作成し、FAQやサポート履歴を一元化。
イベントや会議の計画
イベント管理やスケジュール調整を効率化します。
- ChatGPT Projects:
イベントごとにプロジェクトを作成し、スケジュールや関連資料を整理。
Custom GPTsとは?
Custom GPTs は、特定の目的に特化したAIエージェントを構築するためのツールです。
この機能を活用することで、AIの振る舞いや動作をカスタマイズし、特定の業務やタスクに完全に適応したAIを作成できます。
主な特徴
- AIモデルのプロンプトを直接変更
Custom GPTs では、AIモデルの基盤に自分のプロンプトを追加し、モデルの動作を変えることができます。 - ツールコール(Tool Calling)機能
外部APIやツールと連携が可能です。アクション機能の追加、データベースからの情報取得などが可能です。 - マーケットプレイスの利用
作成したCustom GPTを他のユーザーに共有したり、販売することも可能です。
利用例
- 教育ツールの作成
数学や化学のチューターとして特化したAIを作成。 - カスタマーサポート
特定の製品やサービスに特化したAIアシスタントを構築。 - マーケティング支援
自動でSNSの投稿文を生成するAIマーケティングツールを作成。
ChatGPT ProjectsとGPTsの違い
項目 | ChatGPT Projects | Custom GPTs |
---|---|---|
目的 | タスクやチャットの整理と管理 | 特定用途に特化したAIエージェントの構築 |
モデル変更の可否 | 不可(GPT-4固定) | 可能(プロンプトを変更して動作を調整) |
外部ツールとの連携 | 未対応 | 可能(APIや外部ツールと連携) |
共有と公開 | 未対応 | マーケットプレイスでの公開や共有が可能 |
ChatGPT ProjectsとGPTsのどちらを選ぶべき?
どちらが適しているかは使用用途によって異なります。
ChatGPT Projects が向いている人:
- チャットやファイルを効率的に整理したい。
- 複数のプロジェクトやタスクをスムーズに管理したい。
Custom GPTs が向いている人:
- 特定の目的に特化したAIツールを作成したい。
- 外部ツールやAPIと連携して、高度な業務を自動化したい。
まとめ
本記事ではChatGPT Projectsについて解説させていただきました。
Custom GPTs は、目的や機能が異なるため、どちらを選ぶべきかは利用シーンによります。タスクの整理整頓には ChatGPT Projects、特化したAIツールの構築には Custom GPTs が適しています。これらのツールを適切に使い分けることで、AIの可能性を最大限に引き出しましょう!
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