ChatGPT o4とは?新モデル「o4 min」「o4 mini high」の違いや活用方法を徹底解説

2025年4月、OpenAIはChatGPTにおける新たな展開として、推論特化型モデル「o4 mini」およびその高精度版「o4 mini high」をリリースしました。
これらは、単なるアップグレードモデルではありません。AIに「考える力(推論)」を持たせるという、質的な進化を象徴する存在です。

本記事では、GPT-4やGPT-4 Turboなど既存モデルとの違いを比較しながら、「o4シリーズ」がもたらす実用性とビジネス活用の可能性について深掘りします。

o4シリーズの大きな特徴は「自律的な判断とツール活用」です。検索、画像生成、Python実行、ファイル処理など複数のツールを組み合わせ、抽象的な指示にも対応できるように設計されています。ChatGPTを業務に取り入れているビジネスパーソンにとって、これからのAI選定や活用戦略のヒントになるはずです。

目次

「o4 mini」とは何か?

「o4 mini」は、OpenAIが開発した“推論型”AIモデル群「oシリーズ」の最新モデルで、従来のGPTシリーズとは異なる進化系統にあります。
これまでのモデルが応答速度や生成能力を重視してきたのに対し、o4シリーズは「発言する前によく考える」ことに特化したAIです。

名前の「mini」は軽量モデルであることを示しつつも、性能は“侮れない”レベルにまで引き上げられています。

タブを切り替えることでモデルを変更することができ使用することができます。

o4 miniの主な特徴

高速・高コストパフォーマンス

小型ながら計算効率に優れ、高速な応答が可能です。API利用コストもGPT-4より抑えられており、「軽いけれど賢いAI」として企業利用にも適しています。

高度な推論能力

特筆すべきはその推論力です。数学競技AIMEでの高得点実績に見られるように、数式処理やプログラミングといったロジックが要求されるタスクで真価を発揮します。

視覚情報の理解

画像をテキストと同等に処理できるため、例えば「このグラフの傾向を説明して」といった質問にも対応可能です。
画像とテキスト、さらに分析を組み合わせたマルチモーダル推論が大きな武器になります。

ツールの自律的活用

従来のGPTではユーザーが明示的に「ブラウジングON」「コード実行OK」と指定する必要がありましたが、o4 miniは質問の内容に応じて自律的に最適なツールを選択・実行します。「考えて動けるAI」としての進化がここにあります。

o4 mini highとの違い

「o4 mini high」は、その名の通りo4 miniの高思考バージョンです。
より多くの計算リソースを割き、時間をかけて慎重に推論を行うため、難解な問いにも精度高く答えられるのが特徴です。

  • コンテキスト長128k対応:長文資料や複数文書の同時処理が可能
  • マルチステップ推論:途中経過や論理展開を追える出力にも対応
  • 利用制限:1日あたりの使用回数は通常版より制限あり(Plusユーザーで50回程度)

GPT-4 / GPT-4 Turboとの違い

GPT-4シリーズは汎用的な会話AIとしてバランス型。一方で、o4 miniは論理的整合性を重視する特化型モデルとして差別化されています。

比較項目GPT-4/Turboo4 mini / high
モデル設計汎用型推論特化型
応答速度やや遅い高速(mini)
コスト高め低コスト(mini)
得意領域会話・創造数学・プログラミング・科学
ツール連携指示が必要自律判断で使用可
視覚情報処理可能推論に統合して活用可

実践的な活用事例(8選)

用途例概要
YouTubeサムネイル生成プロンプトで高品質サムネイルを作成。
広告A/Bテスト素材作成画像生成とキャッチコピーの自動生成を組み合わせてバリエーション展開
写真から場所特定建物や観光地などを画像から高速特定し、応用範囲が広い
150文字ぴったりの文章生成SNS投稿や商品説明文など、文字数制限のある文書生成に対応
請求書データをエクセルにまとめる請求書の画像データから必要データを抽出しエクセルにまとめる
読書アドバイス本棚の画像からおすすめの書籍を抽出し、読書プランを提案
複雑な算数・推定問題の解決ステップ付きで数量推定を行い、納得感のある解答を提示
リサーチ結果と画像出力の統合調査結果を構造化し、画像と組み合わせてスライドやLPを作成

実践編:現場での活用方法とプロンプト

YouTubeサムネイル生成

プロンプト(o4mini highを活用)

あなたはプロのグラフィックデザイナーです。
「【 AIの進化と可能性】」というYouTube動画のサムネイルを作成してください。
– テーマカラー:ブルー系
– 大きく見やすいテキスト:ここまでできる!
– 人物は日本人で驚きやワクワク感の表情
– 構図:左に人物、右にテキスト
最終的に1280×720の形式で出力してください。

広告A/Bテスト素材作成

プロンプト(o4mini highを活用)

あなたはマーケティングの専門家です。
新規顧客獲得を目的としたFacebook広告用の画像とキャッチコピーを5パターン生成してください。
– トーン:信頼感と親近感
– 画像イメージ:ビジネスシーンでの笑顔の人物
– キャッチコピーは日本語で30字以内
各パターンを「画像URL+キャッチコピー」のセットで出力してください。

請求書データをエクセルにまとめる

プロンプト(o4mini highを活用)

あなたはデータ抽出の専門家AIです。
これからアップロードする請求書画像から、以下の項目を構造化されたJSON形式で出力してください。
・請求書番号(invoice_number)
・請求日(date)
・取引先名称(vendor)
・品目リスト(items)
└ 各要素:description, quantity, unit_price, amount
・小計(subtotal)
・消費税(tax)
・合計金額(total)
JSONのキー名はカッコ内の英語は出力の際には日本語に変換して使用してください。

利用条件と料金プラン

プラン利用可否備考
無料プラン部分利用可(Thinkモード)回数制限あり
ChatGPT Plus(月額20ドル)利用可o4 miniとmini highが利用可能
ChatGPT Pro(月額200ドル)無制限に近い利用可ヘビーユース向け
API利用o4 mini利用可能トークン従量課金制

まとめ:o4 miniは“考えるAI”の時代の象徴

o4 miniは、単に「速くて安い」モデルではありません。それは「答えを出す前によく考える」ことのできるAI、新しい意味での“知能”を備えたモデルです。

これまでのAIが「聞かれたことに答える存在」だったとすれば、これからのAIは「一緒に考える存在」になっていきます。GPT-5の登場が迫る今、このo4シリーズはその助走と実験場として、多くのヒントを与えてくれています。

あなたのビジネスに、考えるAIはすでに導入可能です。まずはChatGPTで「o4 mini」を選び、あなた自身の課題を投げかけてみてください。

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この記事を書いた人

株式会社MoMoの広報担当、桃乃愛です。
AIに関する知識や活用法、AI時代に求められるマインドセット、AI時代のキャリアやスキルアップのヒントなどを発信中!
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