営業のスキルを向上させるために欠かせないのが、「営業ロールプレイング（ロープレ）」です。ロープレを通じて、実際の営業シチュエーションに近い形でスキルを磨くことができますが、同時に練習相手を確保するのが難しかったり、限られた時間の中で繰り返し練習するのが難しいという課題があります。
そこで、ChatGPTのようなAIツールを活用すれば、いつでもどこでも営業ロープレが可能になり、効率的にスキルアップを図ることができます。
ChatGPTを利用することで、以下のようなメリットがあります：
- 時間と場所に縛られない練習：時間の制約がなく、24時間練習が可能です。
- リアルタイムなフィードバック：繰り返しの練習を通じて、即座に改善点を見つけられます。
- 多様なシナリオに対応：様々な営業シチュエーションに合わせてシナリオを設定でき、個々の課題に即した練習が可能です。
本記事ではChatGPTを活用し、営業ロープレを行う方法について解説させていただきます。
ChatGPTを活用したロールプレイングの実践（音声対応）
今から営業ロープレを行いたいと思います。
私が営業担当役であなたはコンサルティング会社の社長の役をしてください。
提案する内容は弊社が提案するChatGPTの導入研修についてです。
途中私が答えられない時や、回答に詰まった時には正しい回答とアドバイスをください。
それでは始めたいと思います。
本日はお時間をいただき有難うございます。
こちらこそお時間をいただきありがとうございます。
本日はどのような内容を提案されるのか楽しみにしております。
具体的に、ChatGPTの導入研修についてお聞かせください。
弊社がAIの導入支援というところで、 入り口のこの研修というところから
システム開発までを 総合的に支援させていただいている会社になりますが、
本日は社長にどのように 御社でChatGPTが活用できるかというところで
あったりですとか、どのように業務効率が測れるかというところについて
ご説明させていただきたいと思います。
ありがとうございます。御社が総合的に支援されているとのことで、
非常に興味深いですね。ChatGPTの活用についてですが、
特にどの業務や部門に導入を検討されていますか？
例えば、カスタマーサポートや業務自動化など、
具体的なニーズに応じた提案ができるかと思います。
すみません、ちょっとわからないです。
大丈夫です！それでは、少し具体的に説明しますね。
ChatGPTを導入することで、例えばカスタマーサポートで自動応答が可能になります。
よくある問い合わせに対して自動で回答し、社員の手を煩わせることなく、
迅速に対応が可能です。また、社内業務の効率化として、
資料作成のサポートやデータ整理にも役立ちます。
さらに、営業のシナリオ作成やメールの自動化もでき、
全体的な業務効率を大幅に向上させることが期待できます。
このように、御社の業務に合わせた具体的な提案ができますので、
もし社長が特に強化したい業務があれば、それに沿った活用方法をご提案いたします。
今回のケースでは予め自社のサービスや営業シーンにおける質疑応答を学習させたAIを活用することによって、
ChatGPTが営業のロールプレイングの相手役を実践してくれ、かつ的確なフィードバックまでを行うことができます。
営業ロープレ用ChatGPTの構築方法
必要なツール
上記のような営業ロープレ用のChatGPTはGPTsの機能を利用して構築できます。
GPTsを活用するためには有料プラン以上のChatGPTのアカウントが必要となります。
営業シナリオや学習データの準備
ChatGPTに効果的な営業ロープレをさせるためには、具体的なシナリオ作成が鍵となります。次のような要素を含むシナリオを準備しましょう。
- 顧客のペルソナ: 業種や役職、悩みなどを設定し、リアリティを持たせます。
- 営業の目標: どのような商談を成功させたいのか、目標を明確に設定します（例: 初回商談、契約クロージング、反対意見への対応など）。
- サービス内容について: サービスの詳細情報をAIに学習させます。
- FAQ対応データ：過去のよくある質問やFAQの回答データを準備しAIに学習を行います。
学習とチューニング
上記のシナリオやFAQの対応データをChatGPTに学習させます。
また想定通りの受け答えができるように対話形式でチューニングを行います。
ChatGPTを活用して営業ロープレのフィードバックと改善を行う
ChatGPTを使って自己評価を行う方法
営業ロープレの終わりには、ChatGPTからフィードバックを得ることも可能です。プロンプトに「このロープレの結果、どの部分が良かったか、どの部分を改善すべきか教えてください」という指示を追加することで、客観的な意見をもらい、次回の練習に活かせます。
改善点を見つけ、次の練習に生かす
改善すべきポイントが明確になったら、次回のロープレでその部分を重点的に強化します。例えば、反論処理に弱点があると分かれば、反論対応を専門にしたシナリオを設定し、その部分を何度も練習することができます。
その他の営業ロープレで使える具体的なChatGPTのプロンプト例
プロンプト例1：初回提案時のロープレ
「私は新しいシステム導入を検討している顧客です。導入コストと運用負担が懸念材料ですが、提案を聞かせてください。」
プロンプト例2：反論対応の練習
「私は、サービス契約を迷っている顧客です。競合サービスの方が価格が安いと言っています。どう説得しますか？」
プロンプト例3：アップセルの提案
「私は既存顧客で、基本プランを契約しています。次に上位プランを提案するためのロールプレイを行いましょう。私は費用対効果を懸念しています。」
より効率や正確性を上げるChatGPTを活用した営業ロープレの裏技
①ChatGPTに会社情報をインプットする
次に、集めた情報や提案先のHPデータを基に、ChatGPTに会社情報を学習させます。
これは、Webブラウジング機能を活用するか、プラグインを導入することで実現できます。
②適切なプロンプトを入力する
プロンプトの例：
「A社は現在、コスト削減が最大の課題であり、競合企業も同様のサービスを提供しています。
私はコストパフォーマンスを強調しつつ、自社のサービスが競合よりも優れている点をアピールします。
A社の担当者として、質問や反論をしてください。」
「A社との商談では、導入コスト削減と迅速な導入が求められています。
A社の担当者として、システム導入後のサポートについて質問してください。」
まとめ
この記事では営業ロープレを行うにあたりChatGPTを活用する方法について解説させていただきました。
自社のデータを学習させたChatGPTを構築することにより、格段の営業ロープレの精度が向上します。
ぜひ、構築を進めてみられてください。
株式会社MoMoでは、AI導入の支援を行っており、これまでに150社以上の企業様にご利用いただいております。
また、生成AIの導入は国も支援をしており、助成金や補助金が活用できます。
弊社では助成金や補助金の申請手続きにつきましても、社内の公認会計士や提携する社労士と連携して、スムーズにサポートさせていただきます。
自社専用の営業ロープレ用ChatGPTを活用されたい方で自社での構築が難しいという方は、まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
