【2025年最新】Geminiスライド生成完全ガイド｜初心者でもわかる使い方・プロンプト・Canvas活用法

2025年12月2日

「また資料作成か…」「スライドのデザインが思いつかない…」

企画書、営業資料、会議の報告書など、私たちの業務には資料作成がつきものです。しかし、構成を考え、情報をまとめ、デザインを整える作業は、多くの時間と労力を要します。もし、その面倒な作業をAIが一瞬で肩代わりしてくれるとしたら、どうでしょうか。

Googleが開発した生成AI「Gemini」は、まさにその夢を実現するツールです。簡単な指示（プロンプト）を与えるだけで、プレゼンテーションの骨子からデザイン、さらには画像まで、スライド一式を自動で生成してくれます。これまで数時間かかっていた作業が、わずか数分で完了する時代が到来したのです。

この記事では、「Geminiスライド生成」の基本から応用まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。2025年10月にリリースされた新機能「Canvas」の活用法や、コピペで使えるプロンプト集も豊富に紹介。この記事を読み終える頃には、あなたもGeminiを自在に操り、資料作成の時間を劇的に短縮できる「資料作成の達人」になっているはずです。

Geminiによるスライド生成とは？基本を総まとめ

まず、Geminiがスライド作成において「何ができるのか」を正確に理解することが重要です。Geminiには大きく分けて2つのスライド生成方法があり、それぞれに特徴があります。また、利用できる機能は無料版と有料版で異なります。

2つの生成方法：「Googleスライド連携」と「Canvas機能」

Geminiを使ったスライド生成には、Googleスライドの画面から直接利用する方法と、Geminiアプリの「Canvas」という新機能を利用する方法の2種類が存在します。それぞれの特徴を理解し、目的に合わせて使い分けることが重要です。

機能	Googleスライド連携	Canvas機能
概要	既存のGoogleスライド上で、Geminiの支援を受けながらスライドを作成・編集する。	Geminiアプリ内で、プロンプトやドキュメントからスライド一式をゼロから自動生成する。
特徴	・スライドの追加・要約・コンテンツの書き換えが可能・AIによる画像生成もできる・既存資料のブラッシュアップに強い	・テーマや構成、画像まで含めたプレゼンテーション全体を自動生成・簡単な指示や既存の文書から高速でドラフトを作成・アイデア出しや新規作成に強い
利用方法	Googleスライド右上の「Geminiに相談」アイコンから利用	Geminiアプリ（gemini.google.com）のツールバーで「Canvas」を選択して利用
おすすめの用途	・作成済みのスライドに情報を追加したい・プレゼンの要約を作成したい・特定のスライドのデザインを改善したい	・新しい企画のプレゼンをゼロから作りたい・長いレポートやメモをスライドにまとめたい・アイデアの壁打ちをしたい

料金は？無料版と有料版で何が違うのか

Geminiの基本的なスライド生成機能は、Googleアカウントさえあれば無料で利用できます。しかし、より高度な機能や最新モデルを利用するには、有料プランへの加入が必要です。2025年12月現在、スライド生成機能の利用には、対象となるGoogle WorkspaceプランまたはGoogle AIプランのサブスクリプションが推奨されています。

無料版: テキストベースのスライド生成など、基本的な機能を利用可能。
有料版（Gemini Advancedなど）: より高性能なモデル（例: Gemini 2.5 Pro）を利用でき、より複雑な指示の理解や、精度の高いアウトプットが期待できます。Canvas機能などの最新機能も、有料プランユーザーに優先的に提供される傾向があります。

本格的に業務で活用したい場合は、有料プランへのアップグレードを検討する価値があるでしょう。

【実践編①】まずは基本から！Googleスライド連携での使い方

最初に、最も手軽に始められるGoogleスライドとの連携機能から試してみましょう。ここでは、基本的な使い方を3つのステップで解説します。

STEP1: Geminiサイドパネルを開く

まず、Googleスライドで新しいプレゼンテーションを開くか、既存のファイルを開きます。画面の右上にある「Geminiに相談」という星形のアイコンをクリックすると、画面右側にGeminiのサイドパネルが表示されます。

STEP2: 基本的なプロンプトを入力する

サイドパネル下部の入力欄に、作成したいスライドの内容を指示するプロンプトを入力します。例えば、「Geminiの機能について3枚のスライドを作成して」のように、具体的にお願いしてみましょう。

STEP3: 生成されたスライドを挿入・編集する

プロンプトを送信すると、Geminiが内容に沿ったスライドを生成し、候補を提示してくれます。内容を確認し、「スライドを挿入」ボタンをクリックすれば、現在のプレゼンテーションに新しいスライドが追加されます。あとは、通常のスライド編集と同じように、テキストを修正したり、デザインを調整したりして仕上げます。

【プロンプトの3つの原則】
Geminiから質の高いアウトプットを引き出すには、プロンプトの書き方にコツがあります。以下の3つの原則を意識するだけで、生成されるスライドの精度が格段に向上します。

目的と対象を明確にする: 「誰に」「何を」伝えたいのかを具体的に記述する。（例：「新入社員向けに、社内SNSの利用ルールを説明する」）

スライド枚数や構成を具体的に指定する: 全体のボリュームや各スライドの役割を指示する。（例：「全5枚構成で、1枚目はタイトル、2〜4枚目でルールを3つ説明し、5枚目はまとめにしてください」）

出力形式を指定する: 各スライドの内容をどのような形式で出力してほしいかを定義する。（例：「各スライドはタイトルと3つの箇条書きで構成してください」）

応用：スライドに合わせた画像をAIに作ってもらう方法

Googleスライド連携の強力な機能の一つが、AIによる画像生成です。メニューの「挿入」→「画像」→「画像を生成」を選択し、欲しい画像のイメージをテキストで入力するだけで、オリジナルの画像をスライドに挿入できます。これにより、内容にぴったり合った画像を、素材サイトで探す手間なく入手できます。

【実践編②】新機能「Canvas」が革命的！使い方を徹底解説

2025年10月に発表された「Canvas」は、Geminiのスライド生成能力を飛躍的に向上させた新機能です。アイデアの壁打ちから、プレゼンテーションの完全なドラフト作成まで、あらゆる作業をGeminiアプリ内で完結できます。

使い方1：簡単な指示（プロンプト）からスライド一式を生成する

Geminiアプリにアクセスし、ツールバーから「Canvas」を選択します。そして、「『リモートワークにおける効果的なコミュニケーション術』というテーマでプレゼンテーションを作成して」といったシンプルなプロンプトを入力するだけです。Geminiがテーマに沿った構成を考え、テキスト、デザイン、さらには関連画像まで含んだスライド一式を自動で生成してくれます。

使い方2：既存のドキュメントやメモからスライドを生成する

Canvas機能の真骨頂は、既存のドキュメントを読み込ませてスライド化できる点にあります。会議の議事録、リサーチレポート、授業のノートなどをアップロードし、「このドキュメントを基に10枚のスライドを作成して」と指示すれば、Geminiが内容を要約し、構造化されたプレゼンテーションに変換してくれます。これにより、情報整理と資料作成を同時に行うことが可能です。

生成されたスライドは、ワンクリックでGoogleスライドにエクスポートできます。エクスポート後は、チームメンバーと共有して共同編集したり、細部を調整したりと、普段通りのワークフローにスムーズに移行できます。

【プロンプト集】コピペOK！あらゆる場面で使えるプロンプト20選

理論は分かっても、いざ自分でプロンプトを考えるとなると思うようにいかないものです。ここでは、様々なシーンでそのまま使えるプロンプトの例を具体的に紹介します。ぜひコピー＆ペーストして試してみてください。

ビジネスシーン

営業提案書: 「製造業のDX化を支援する新サービス『AI-Booster』の提案資料を、Googleスライド10枚で作成してください。構成は『課題提起→解決策→サービス概要→導入事例→料金プラン→まとめ』でお願いします。」
経営会議用資料: 「次年度のマーケティング戦略について、経営会議で報告するためのプレゼンテーションを12枚で作成してください。SWOT分析、競合分析、具体的なアクションプランを含めてください。」
新規事業計画書: 「ペットテック市場向けの新しいIoTデバイスに関する新規事業計画書のスライドを作成してください。市場規模、ターゲット顧客、製品コンセプト、収益モデル、ロードマップを盛り込んでください。」

学習・研究シーン

講義・授業用スライド: 「中学生向けに『光合成の仕組み』を解説する授業用スライドを8枚で作成してください。専門用語は避け、図やイラストを多用する構成でお願いします。」
研究発表資料: 「『深層学習を用いた画像認識精度の向上』というテーマの研究発表スライドを作成してください。背景、目的、提案手法、実験結果、考察、今後の課題という構成でお願いします。」

個人利用

自己紹介スライド: 「転職面接用の自己紹介スライドを5枚で作成してください。経歴、スキル、実績、自己PRを分かりやすくまとめてください。」
イベント・セミナー告知: 「来月開催する『初心者向けPythonプログラミング講座』の告知用スライドを作成してください。対象者、講座内容、日時、場所、参加費、申込方法を記載してください。」

【上級編】もう一歩先へ！Geminiスライド生成の高度なテクニック

基本操作に慣れたら、さらに一歩進んだテクニックに挑戦してみましょう。ここでは、スライド作成をさらに効率化・高度化する3つの応用技を紹介します。

話題の「まじん式プロンプト」とは？GASを使った完全自動化

「まじん式プロンプト」とは、有志の開発者によって考案された、Google Apps Script（GAS）を組み合わせた高度な自動化手法です。特定の形式で書かれたプロンプトをGeminiに与えると、スライドを自動生成するためのGASコードが出力されます。このコードをGoogleスライドのスクリプトエディタに貼り付けて実行するだけで、画像や複雑なレイアウトを含むスライドが“全自動”で完成します。設定に少し手間はかかりますが、一度環境を構築すれば、定型的な資料作成を驚くほど高速化できます。

生成したスライドをCanvaに読み込んでプロ級のデザインに

Geminiが生成したスライドは、デザイン面で少し物足りない場合もあります。そんな時は、デザインツール「Canva」との連携がおすすめです。Geminiで作成したGoogleスライドをCanvaにインポートすれば、Canvaの豊富なテンプレートや素材を使って、デザインを簡単にプロ級のクオリティに引き上げることができます。

YouTube動画のURLを貼るだけで要約スライドを作成する裏ワザ

Geminiは、YouTube動画の内容を理解し、要約する能力も持っています。この機能を応用し、学習したい講義動画のURLをGeminiに渡し、「この動画の内容を要約してプレゼンテーションを作成して」と指示するだけで、動画の要点をまとめたスライドが完成します。情報収集とインプット、そしてアウトプット（資料化）までをシームレスに行える強力なテクニックです。

他のAIスライド生成ツールとの比較

現在、Gemini以外にも多くのAIスライド生成ツールが存在します。それぞれに強みと弱みがあるため、目的によって使い分けるのが賢い選択です。

ツール名	特徴	おすすめのユーザー
Gemini	Googleエコシステムとの強力な連携。Canvas機能による柔軟な生成。	Google Workspaceをメインで利用しているユーザー。既存資料の活用やアイデア出しをしたい人。
Gamma	Webサイトのような美しいデザインのスライドを自動生成。インタラクティブな要素も埋め込み可能。	デザイン性を重視するユーザー。Webで公開するプレゼンを作成したい人。
Canva Magic Design	豊富なデザインテンプレートが魅力。テキスト入力からデザイン案を複数提案。	デザインの知識がない初心者。ブランドイメージに合った資料を作成したい人。
Slidesgo	GoogleスライドとPowerPointのテンプレートが豊富。AIがテーマに合ったテンプレートと構成を提案。	既存のテンプレートを活用したいユーザー。手早く見栄えの良いスライドを作りたい人。